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第15章 かわいいひと〜アプローチ〜



もーっ。

誰?

『はい?』

『今どこ?』

『先生んとこ。』

『やっぱりー!』

って最後の声は直で聴こえた。

ドアをノックする音がして、先生が、どうぞ、と返事すると松潤が入って来た。

「先生、お邪魔します。」

「どうぞー。」

「まー、櫻井が探してたよ。」

「え、マジ?」

「うん。ま、後ででもいいって言ってたけど。」

松潤は部屋をグルッと見回して先生も見て。

「前から来たかったんだよねー。」

うん。知ってた。

だから敢えて話題にしなかったし、いつもサラーっと教室から消えてここへ来てたし。

別に松潤には先生とこに行くの隠してはいなかった。

でも二人で来るのとかはしたくなくて。

やっぱり特別な場所にしたかったから。

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