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第15章 かわいいひと〜アプローチ〜



教室までの道のりで松潤が話しかける。

「いっつも、あそこで喋ってんの?」

「え、うん。
喋んない時は喋んないけど。」

「?」

「先生なんか仕事してたり、俺はぼけーっとしてたり。
今日はマンガ読んでた。」

へへっと笑うと松潤は少し目を見開いてるから、なんでそんな顔するの?って不思議に思った。

「へぇ。
お前と二宮っておもしろいな。」

「そっか?」

「うん。それに二宮、やっぱ可愛いなー。」

「…

可愛い…?」

俺が戸惑いを隠せないでいると松潤が慌てて続ける。

「あ、変な意味じゃなくて。
あれ?深い意味じゃなくて?
…だぞ。」

変な意味って?

深い意味って?

俺がなにか言おうと口をパクパクさせてたら松潤が、大丈夫だってー!と言って教室に入ってしまった。

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