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第16章 かわいいひと〜おとなとこども〜



ちゃぷん


湯船に浸かりゆらゆらと水をかく。

散々悩んだ結果、メールの返信はひと言。


『ごめんはいらないよ。』


謝らないでいいんだよ。

そんなこと言ったら俺はもっと謝らなきゃいけない。

キス2回したし。

おとななのに、こんなあたふたしてるし。

教師なのに生徒に恋してしまってるし。

考え過ぎて、
考えても堂々巡りで答えなんて出ない。

今は少し胸が苦しいけどさっきの帰り道のことを思い出して、そうだ、って。

なんか見つけた、一個答えみたいなもの。

あいつのことを想うと笑みがこぼれるし自然とあたたかい気持ちになるんだ。



これでいい。


想ってればいいんだ。

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