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第19章 かわいいひと〜近くて遠い〜



先生は泣きそうな顔をしたかと思ったら俺の胸にそれを埋めて、じっと動かなくなった。

「どしたの?」

「バカ。

死ぬかと思った。

やっぱ無理なんだって。
キスとかハグとかは出来ても、やっぱ無理なんだって…」

そんな…

あるわけない。

むしろ逆だ。

「俺がどんだけ我慢してるか知ってんの?」

怒ったフリの俺の顔に勢いよく唇をぶつける。

おかしくて笑ってしまって緩んだ唇にこじ開けるように舌が差し込まれた。


もう完敗。


俺の口の中に入ってきたそのあたたかい柔らかい舌を吸い上げる。

もう拒める訳ない。

だって本当は俺もしたいんだってば。


「ン…」


角度を変えて、鼻で息をしてるんだけどなんだか苦しくなって息継ぎしたくて口を離した。

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