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第30章 かわいいひと〜すれ違い〜



「ごめんね!
ほら!あんた達、帰るよ。」

彼氏である先輩を叩きながら周りの友達にも声をかける。

助かったー。

なかなか腰を上げてくれないから時間がかかってたけど彼女さんがいるから、もう大丈夫と安心していたら携帯が鳴った。

部屋のテーブルの上のそれを見ると先生で。


「わ!」


思わず落としそうになった携帯。

騒がしいけど玄関は詰まってるし、少しベランダを開けて気になる先輩達を見ながら体半分な体勢で電話に出た。


「はい…和也?」


「うん。今、平気?」


久しぶりの先生の声に胸がキュンとした。


「あのさ…

……。

…で…。」


こっちが騒がしいのもあるけど先生の声も小さい。

聞き取れなくてもう一度言ってと促す。


「ごめん、なんて?」


「まさきーー!」

「相葉、誰と話してんだー!」

俺の言葉に重なる先輩達の声。

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