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第2章 近づく距離

この人。

まさか俺のライバル…じゃないよね?

少し警戒する感じになってたけど、その人は、本当にみんなが慕うのが当たり前ないい人で。

話上手で頭の回転が速いから面白い。
しかも聞き上手だから、みんなの話をちゃんと聞いて返事してる。

「翔さん、この前さー…」

松本さんが話してたかと思うと、

「翔くん、あれ結局どうなったんだ?」

大ちゃんがとなりにやってきて、

「翔ちゃん、聞いてよー…」

二宮さんが前から乗り出すように喋ってた。

面白いし、頭いいし、さり気ない優しさも。
なのに徐々にみんなが話す櫻井さんのマヌケな?ヘタレエピソードがおかしくて。

完璧な男前なのに残念な話に引き込まれた俺はみんなと同じようにその人柄を好きになってた。

警戒してたのがバカバカしくなって楽しく過ごして思いの外、沢山お酒を飲んでしまってる。

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