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第1章 描いた未来に〜出会い〜

a side

“はじめまして…”

じゃないんだな、これが。

だって今日…今…ここに来たのだって、二宮さんがいるって知ったから。

大野さんが花見の場所取りの話してて。

大野さん、なんて言うけど、二人の時とかは“大ちゃん”と呼んじゃってるくらい仲良くさせてもらってる。
思いっきりタメ口で。
でも周りに人がいる職場では敬語、さん付け。

俺たちの中からも1人行っとくか…って言ってて。

「俺が行きたいところなんだけど、この後1件、予定が入ってるからなぁ。」

サボれるチャンスだったのにって残念そうに言う。

「俺、これ片付いたら…」

と一応言う。

「相葉ちゃんも忙しそうだしなぁー。とりあえず誰か手空いたら教えて。」

と俺たちの周りの人間に言って席に戻ろうとした。

「にのにメール打っとくか…。」

その呟いた声に反応した俺。

「二宮さんが行ってるんですか?」

「おー。」

そーなんだ。

「俺、マジで終わりそう。行く。」

そう小さい声で大ちゃんに伝えると、

「マジ?助かる!」

って、サンキュ、と片手で合図した。

急いでやりかけの仕事を終わらせて、後はこっちの仕事…これは入力するだけ…と立ち上がって資料を取る為に中腰で立ち上がり手を伸ばすと、同期の横山が、入力するだけ?なら、やっとくわ、と引き継いでくれた。

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