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Everything

第1章 描いた未来に〜出会い〜

その時のことは覚えてないのかな。

それはちょっと残念だけど。
でもいいんだ。

だって二宮さんのことを知って嬉しかったから。
優しい人なんだなぁ、って。

俺の“一目惚れ”?は憧れのうちのものだと、その時の俺は思っていた。

そう、今もその意味合いでの“好意”を寄せている。

近づきたい。

もっと知りたい。

そんな気持ち。

だから今日のは、かなり嬉しい。
突然、降って湧いたこの接近の場面にテンション高く、ドキドキ高鳴る胸、浮き足立つのを抑えながらやってきたら…

寝てた。

それはそれは可愛らしく。
健やかな。
無垢な。
刹那的な。
はらはらと舞い散る花びらのように儚い雰囲気を纏って。

ずっと見ていたいような。
いなくなってしまいそうなせつなさに起こしたくなるような。

矛盾な思いのままジッと見ていた。

一瞬でただの憧れでも好意でもない気持ちになったけど…

いや待て。
落ち着け。

とにかく今は仲良くなって、可愛い後輩の位置くらいにはのし上がってみよう!なんてことを密かに思った。

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