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快楽教師

第5章 遅刻


【遠藤 晴樹side】


―パシっ!


隣からそんな音がしたので、俺は反射的にそちらを向いた。

隣は、俺と同じ国語科担当の香坂先生。

腰を折る体勢の礼では、自然と下半身へと目がいく。

その時、俺は思わず目を見開いた。
俺の高校時代の後輩であり、
お互い教員になった今でも、よき仕事仲間の東妻が、だ。

叩かれた直後の香坂先生は、顔を歪めていた。

着席した後、東妻の手は香坂先生の尻に敷かれた。

そして香坂先生は、今でもじっと、東妻を見ている。たぶん、止めてくれるように睨んでいるのだろう。


…まさか東妻がセクハラをしているなんてな。


元々ちゃらけた奴だったが、礼儀は出来るやつだと思っていたのだ。だから、場をわきまえない東妻に、裏切られた気分だ。






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