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もしも願い 一つだけ叶うなら

第2章 進展

二宮side

もう20超えてんだから、コンドームぐらいで騒ぐ年じゃない。
彼女がいるんだから健全な男なら使うほうが正しい。
そんなこと頭では分かってる、でも…ショック受けてる俺がいる。

気まずくなってしまった。
俺からコンドームを取り上げて…

智「お前も使うなら分けてやるけど…」

俺は誰に使うの?俺の気持ちも知らないから、どうでもいい内容でも心が痛い。
ダメだ今、泣いたらおかしくなる…
俺は大野さんに抱かれたいのか…??気持ちがグチャグチャになってきた。

ニノ「要らない…」
こんな言葉しか返せなかった…

智「もう、俺らはこの手の話したことないから…どうしていいか分かんなくなるだろ…」
苦手なのはアンタだけだよ。
俺は他のメンバーとはエロい話するし、好きなほうだもん。どうせなら現実知って砕け散りたい…

ニノ「生でしないの?」

智「やめろよ」

ニノ「どんな体位が好き?」

智「マジでやめろって」

これ以上やったら本気で怒るって分かってても…
俺が諦めつくまでボロボロにして欲しかった。

ニノ「なんで、男同士なら普通に話することじゃん。俺は…」

智「ニノ、そんな話したくない!!」

ニノ「なんで大野さんはいつもエロい話はしないの?彼女いてセックスするのって普通のことじゃん。そもそもコンドーム分けてやろうっていったのアンタじゃん?」

智「俺が悪かったわ」
そう言って部屋を出ていきそうになったから大野さんの腕を咄嗟に掴んでしまった。
ヤバい…本気で怒らせることなる。でも俺の気持ちを粉々に砕いてよ…諦めさせてよ…

智「何??はなして」

ニノ「やだ」
初の殴り合いは俺達かな…

智「ニノ!」
あまりの凄みに手を離してしまう…

智「ちょっと頭冷やそう。お茶取ってくる…」
俺を置いて部屋から出て行った、一定のリズムで階段を下りる音が聞こえる。
大野さんの癖…

俺だけが知っている大野さんの癖、彼女も知らないことを俺のほうがいっぱい知ってる。
でもどうにもなんない…

ベッドに倒れこんでうつ伏せになると我慢していた涙が溢れてきた。
我慢していたのか嗚咽まで出てくる。
こんなにも好きなのに手も出せない、好きとすら言えない…
彼女しか興味ありませんって言われたら諦め付くのに…

あの人の優しさ、清さに心がボロボロになる…

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