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二宮side

コンドームなんて見つけるんじゃなかった。
そしたら俺はずっと大野さんの隣にいれたし、ちょっかい出しながら俺だけを見てくれてるはずだった。

でも一気に現実を突きつけられて、
好きと言えないのなら砕けたほうがいいかと思って取った行動が余計に悪化させた。
自分が悪いことは十分に分かってる。大野さんのせいじゃない。

でもどうにもならない状況と現実の狭間でどうしたらいいかわからなくて、
気持ちがグチャグチャになって泣いてしまった。

たぶん、大野さんは俺が泣いてる意味なんてわかってない。
わかるはずはない…大野さんが本気で怒ったことが引き金になってることもあるけど、
行き場のない気持ちが苦しくて泣いたんだ…

俺をなだめてくれてる。距離が近いなんてことは知ってる。
それは俺が好きで隣にいたいんだ…。諦めないとダメかな、ここまでかな…

このままじゃ仕方がないから布団から出て大野さんの隣に座りお茶を飲んだ。

智「なあ、ニノ…俺が怖いならちょっと距離を置こう。メンバーとしてなら大丈夫だよ」

ニノ「ヤダ…」
隣にいることもできないなら会いたくない…。そんなことを想像したらまた涙がでてきた…

智「ニノ…ごめん、ニノの気持ちがわからない…、なんで泣くの？？」

自分の気持ちを言ったら終わる…きっと気持ち悪がられて隣に居れなくなる。
無意識なんだろうけど俺の頭を優しく撫でてくれる。その優しさが好き、大好き…

ニノ「すき…」

智「何？」
心配そうな顔で俺を見てくれる…その綺麗な瞳で俺を見てくれる…
ほんの少しだけでいいだ、俺だけ見てて欲しんだ…

ニノ「好きなの…大野さんが…」

智「えっ？」
さすがにここまで言えばわかるだろう…終わったな…
固まってる…俺を見て固まってる…

ニノ「だから泣いてんの…現実は残酷だな…コンドームが決定的だった。
俺は女じゃないからどうにもできないって思って泣いた…」

智「なんで俺？俺、何もできないよ」
そういうところだよ、自分より周りを優先するところ…

ニノ「そんなの知ってる…、自分より俺を心配してくれるところ…」

智「メンバーにも同じことしてるけど…」

ニノ「知ってるよ、でも俺が一番でしょ？」
メンバーの中で俺が一番好きなだよね…だから隣にいてくれるんでしょ…
だから勘違いすんだよ…