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もしも願い 一つだけ叶うなら

第2章 進展

二宮side

無事に今回のコンサートが終わった。社長やチーフマネージャーからも褒めてもらえたし、
席も完売したみたいだし良かった。
俺らもそれなりの手ごたえを感じることもできたし、上々だったんじゃないかな…
これが次に繋がればいいな…

とりあえずは休みの間はこれからのことを考えたくない。コンサートも終わったばかりだし。
それよりずっと我慢してた大野さんと二人っきりにもなれるんだし…

一次会の打ち上げから二次会へ流れてきて、今に至る。
みんな、だいぶ飲んでるから出来上がってるし…。もう、そろそろ帰ってもいいよな。
てか帰りたい。もう、2時過ぎだし…

このまま付き合っても何もないんだから…大野さんと目があった。
同じこと考えてそうだし、トイレ行くふりして、目立たないように荷物もって店から出ていく。
とりあえずは脱出は成功。

さて、次は大野さんに出てきてもらう番だな。携帯に電話してみる。
出てくれたので「出てこい」と言う…

智「ああ…そうなの…うん、うん…」適当な会話をしてくる。
電話しながら店を出るパターンだな。そのまま適当な電話に付き合っていると
エレベーターで降りてきたところで合流できた。

智「あっ~!!ニノ」
一目はばからず抱き着いてくる。酔っぱらってるじゃん。
すごい上機嫌だし、ニコニコでフニャっと笑顔を向けてくる。

ニノ「ちょっとここ外だってば」
智「え~、久しぶりなんだからいいじゃん、寂しかったよ~ニノ」

綺麗な指で俺の髪を撫でてくる。
ああ…ダメだこの人、完璧に酔っぱらってる。この人の家に泊まりに行くのは
無理じゃないのかな…

ニノ「久しぶりでも外はダメだって、ほら帰るよ」
智「ニノのケチ!」
ニノ「ケチじゃないわ!続きは家でね、ほら行くよ」
智「ニノ…どっか泊まろう?」

は?なんと?どこと泊まるのよ?
何いってんの?3時になるのにどこに泊まるんだよ。

智「家帰っても何もできないんだもん、二人とも実家だしさ…。ラブホ行こっか?」
ニノ「男同士で何言ってんの?」
智「大丈夫だってバレないよ」

こんなところ、うっかり誰かに見つかったらマズイ。とりあえずはここから離れないと…

ニノ「ここじゃマズイからとりあえず、離れよう」
ブーブーと文句を言う酔っ払いの大野さんを連れてタクシーに乗り込んだ。

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