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もしも願い 一つだけ叶うなら

第1章 現状

二宮side

今日からコンサートリハで合宿が始まる。
と言っても場所は会社の合宿所だから東京市内だし。
東京だけど合宿所に一週間は缶詰にされるのが辛いんだよな…

家から大きな荷物を持って合宿所へ行く。
今日は朝からコンサートの内容を詳細を決めて、それからセットリストを決めて、
振りを覚えて…やることが多い。

朝の10時に会社の合宿所に着くと、相葉さんと翔さんが先に着いていた。

相「おはよう~ニノ、暑いね」

翔「おはよう」

あとは大野さんと松潤だけか、事務所から宛がわれた部屋に荷物を置きに行く。
あっ、大野さんと同じ部屋だ。誰が部屋割りを決めてるのか謎だけど、俺と大野さんは一緒になる確率は高い。

全員が揃うと車で事務所に向かい、会議室でコンサートの打ち合わせが始まる。
やりたいことと、やれることの差、実力がまだまだ足りないことを実感する。

松潤は理想が高いからやりたいことを色々と提案しているが却下されている。
ああ、松潤が段々ヒートアップしてきている…

それを察して翔さんが折衷案を出して、周りのスタッフへ気を使っている。
翔さんは大人だな、年上ってこともあるけど…、話をまとめたり、みんなの意見を代弁したり
本当にすごいな…

スタッフ「その演出はかなりお金がかかるから難しいな…」

松潤「でも新しいことして、クオリティを上げていかないと他のグループとの差別化かができない、俺ららしいのをやりたいんです」

スタッフ「そうだけど、予算ありきだよ」
伸び悩んでいるだけに、なんとかしたい気持ちは理解はしてくれるけど、何をするにも予算ありき。それを言いうならまず人が呼べるぐらいにまで人気ができないと…最近、常にプレッシャーは感じている。
だからこそ松潤は焦ってるんだろうと思う。しかしこればっかりは運もある、難しいな。

結局、今回のコンサートは予算がない分、体を張る内容の演出を入れることで話は着地した。
若さだけで少々の無理も我慢して体を張ってる。
もっと人気がでないと予算もつかないし、コンサートでやりたいことをやれるだけの発言もできない。
やれることやっても頑張ってるつもりなのに、しかし結果につながらない。
みんな、頑張ってるはず。でも芸能界って運も実力っていう世界なんだなと最近実感する。
とりあえずは目の前のコンサートだな…

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