テキストサイズ

花音学園腐男子恋愛日常-後編-

第5章 ~鮮血の最終曲(フィナーレ)~

真は、まだ自分が歩を刺してしまったショックから、抜け出していなかった。

俺は、窓を開けて庭に干してるタオルを持って来て、歩の傷口にあてる。

歩は、いつの間にか意識を失っていた。

「とりあえず、警察にも」

スマホを再び取り出して、警察を呼ぼうと真の方を見る。

「なっ…。」

「もう終わりだ…。」

真は、さっき俺が投げ捨てた包丁を拾って刃の部分を、自分に向けていた。

「おい、やめるんだ!!」

「来るな!!」

俺が駆け寄ろうとしたら、怒鳴って制止する。

「もう、終わりだ…僕は、兄さんを…兄さんを刺してしまった…だから、もうッ!」

言い終わると、真は自分の腹を包丁で思い切り刺す。

「ぐッ、があああッ!」

そして、包丁を引き抜いては刺してを何度も繰り返す。

「ぐがぁッ、がはッ…ぐあああッ、ぐッ…ゴホッ」

真の腹から、血がいっぱい飛び散って口からもいっぱい吐血している。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ