テキストサイズ

パパ、もう一度抱きしめて

第6章 兄と妹


美緒side

兄に呼ばれて、私はソファーの方へ向かった。


私は兄の横にそっと腰を下ろす。

「どこか具合悪いところ、ないか?」

「ないけど」


そう言って兄は、私の顎の下を指先で触る。
その真剣な目はもう、お医者さんだった。


いつも私の健康を心配してくれるのはありがたいが、

「じゃあ服、捲って」

「…はい」


最初はやっぱり恥ずかしくて、いやだった。
今はこのスキンシップ?にもだいぶ慣れたとはいえ…。

「んっ…」


兄の手が、今度は私の露わになった乳房に触れた瞬間。
頭とは裏腹に、身体が反応した。

ーーーー

思えば私達は、昔から仲の良い兄妹だった。
よく一緒に遊んだし、兄に勉強を教えてもらったり。私はそんな兄が大好きで、小さな頃は本気で兄のお嫁さんになりたい!と思っていた。
両親が亡くなってからは特にだった。
私は兄さえいてくれたら、それで良かったんだ。

でも…

だんだん大人になるにつれ、こんな毎日が一生続くわけないんだって事、お互いうすうす気づき始めているんじゃないかな……。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ