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パパ、もう一度抱きしめて

第9章 淋しがり同士


「ちょうど出ようと立ったら、梓ちゃんが歩いて行くのが見えてさ」


「…あ、今からお仕事ですか?」

「いや、もう終わった。今日はもともと休みだったんだけどね、朝から上司にどうしても来てくれって、叩き起こされた」


「じゃあ、これからやっと休めますね。ふふっ」


「でも…せっかくここで梓ちゃんと会えたのに、このまま帰るのはもったいないな」


「っ…」

遼太郎さんの言葉は、思いもよらないものだった。

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