パパ、もう一度抱きしめて
第2章 恋心
私は明日の用意を終え、ベッドに入った。
目を瞑ると、今日学校であった事が思い出される。
朝学校で、友達のミワちゃんがニコニコして寄ってきて言った。
「おっはよー、あず!」
「あ、おはようミワちゃん」
「ねねっ、いいお知らせがあるんだー」
「ミワちゃんの“いいお知らせ"っていうのは、大体わかるよ」
「そう、そのとおりでーす!今回の合コンは、何が何でもあずを連れてくからね」
「私ほんとに興味ないから、そういうの」
「もう向こうの人に、可愛い子が行くって言っちゃったんだ。そしたらすごく喜んでくれて」
「可愛い子って誰よ」
「あずに決まってるじゃん」
「私可愛くないのに。なんでそんな事言ったの?」
するとミワちゃんは、ため息をこぼした。
「あずは自分がわかってないね。鏡見てごらんよ、今時のアイドル顔してるから」
「へ、私が?またまたー。その手には乗らないんだから」
「ほんとだってばー。どうしよう困ったな」
「…」
私はしばらく考えた。
確かに今まで誘いを断ってばかりで、ミワちゃんには申し訳なく思っていた。
「しょうがないな」
「じゃあ行くのね?」
「うん」
「やったー!」