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パパ、もう一度抱きしめて

第12章 覚悟の恋愛


「はっ!?」

いつの間にか私は、待合いのソファーでうたた寝をしていたようだ。
窓の外は暗かった。


もうこんな時間なんだ、帰らなきゃ…!
私は慌てて立ち上がった。


エレベーターで降りると、お見舞いに来た人達とすれ違う。


私は一人、出口へ向かっていた。

が、その時。

「梓ちゃんっ!!」


「…っ」

無人のロビーに、遼太郎さんの声が響き渡った。

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