大切な人へ ~second story~
第2章 新生活
「それよりさ…意外だった!この組み合わせ」
隣に来た彼と私をまじまじ見られる…
私たちが知り合いだった事を
井川くんも知らなくてその頃の話しをした
井川くんはその後すぐ練習に戻っていった
『でも先輩よく私のこと覚えてましたね?』
「藍野さん目立つからな その髪とかも」
私の髪はもうだいぶ伸びていて肩を越えていた
それに染めてない真っ黒だからって
「それに肌は白いし人形みたいだと思ってた」
クスクス笑われてますけど…
どう目立つってことなの⁉
『そんな変ですか…?』
「いや違う 珍しく清楚系で綺麗だってこと」
…照れて恥ずかしいんですけど
「だから意外だったんだよ
井川の彼女だったら派手な子かと思った」
そっか
確かに彼の周りにいる女の子も元カノも
お化粧しっかりの人たちばかりだったな
逆に私は大学に入ってやっと
それなりにメイクし始めたからな...
「まぁ上手くいってればいいんだけどな」
上手くいってます そうだよね?
そのままその日はベンチで居てもいいって
先輩は言ってくれてマネージャーさん達とも話した
練習が終わり片付けて帰るのはもう9時近く
こんなに遅くまで毎日してるんだね…
彼は駅から歩いて来てるから私も隣を歩いた