大切な人へ ~second story~
第1章 別れの季節の中で
紗羅たちが遊びに行こうって誘ってくれたけど
井川くんはまだ試験の結果が出ていない
それなのに盛り上がるのも悪いし...
「いこいこ!どうせもう何にも出来ないし関係ない」
えー...笑
その言葉にあっさり決まってしまった
正直に言うと今日はその気になれないのは
私の方だったのかもしれない...
お別れってさ...
やっぱり苦手だよ
でも私だけ帰るなんて言えなくて一緒に行った
自転車でついたのはスポーツもゲームもカラオケもある
なんでも遊び放題の商業施設
私はスポーツが一番苦手だけどゲームもへたです...
「美優弱すぎだよ~ 笑」
「お前って得意と不得意がはっきりしてんな 笑」
紗羅と井川くんにいじられる私に
優しくしてくれるのはいつも上田くんだよ...ありがと
「井川とはこれからも付き合うんでしょ?」
少し私の様子を伺いながら聞かれた
『うん 色々悩んで迷ったりしたけど...
私が井川くんを好きなことは確かだから』
俯きかげんで答える私を
少しの間見つめて...
「藍野さんがそう決めたんなら
井川は受け入れると思うよ...H大受かるといいね」
上田くんは優しく微笑んでくれた