大切な人へ ~second story~
第5章 わからない
遅くなったし部屋の近くまで送るって言ってくれた
先生って本当に...何も変わらない
「2人とも喜んでたよ
でも給料はちゃんと受け取ってね?」
私はまだ自信も経験もないからとりあえず
なくていいって言ったんだけど...
お姉さんと先生にかなり色々言われてしまい...
交渉の結果、相場の半額+夕食で決着したのだ
『ちゃんと成績上がってからでよかったのに...
すごくプレッシャーなんですけど』
「大丈夫だよ。
藍野さんの頑張りを見るだけでも励みになると思う」
信号待ちで優しい言葉をかけてくれる先生
その後も...
不安なことを聞いてくれた
「じゃこれから千香ちゃんをよろしくお願いします!
くれぐれも無理しないで。
息抜きも休憩も大事だから気を付けてね」
部屋の近くで降りるときにそう言って
彼は帰って行った
すごく温かい気持ちでいっぱいだった
心配性で過保護で優しくて...
彼は私が大好きだった頃のままだった