大切な人へ ~second story~
第5章 わからない
だって先生は別れを選んだじゃない...
もう繰り返したくないって言ったじゃない
それがあなたの望む形じゃないの?
私がいなくなれば
あなたの笑顔が戻るんじゃないの?
先生は私と付き合いたいなんて
言わなかった...
1月に会った時も
どうしたいかを聞かれただけ
あなたが苦しむくらいなら
私が苦しい方がいい
だからあなたを選べなかった___
あなたを幸せにしたかったから...
私は部屋まで我慢できずに泣きながら歩いた
たくさんの人とすれ違った...
でも涙で何も見えなかった
私は井川くんの事好きだったよね?
ちゃんと好きだと思うの
だってたくさんドキドキした
キスもエッチも嫌だって思ったことない
会いたいって思うもん
いつか大好きで仕方ないくらいになって
いつか先生を思い出にできると思ったのに
でも...
先生の好きを超えたことって
あったっけ...
これから超えられるのかな...
私はどちらとも付き合っちゃいけなかったのかな
もうわからない___