大切な人へ ~second story~
第11章 酔わせて ー晄人sideー
もうろくに歩けなさそうで
周りの目は気になるけど君を抱えた
『わぁ!だっこ~♪』
嬉しそうに俺にしがみつく
君の髪がくすぐったい
「藍野さん上着は?」
来る時に着ていたコートがない
両手が塞がってるから君の方に顔をむけたら...
『晄人さん... すき...なの...』
首にぎゅって捕まって
ゆっくり顔を寄せて
キスされた...
君はまた泣いてた
周りは色々言ってたけど
見なかったことにしてって言って
荷物を持って店を出た
車に着くまでも
耳もとでずっと泣いてる声がしてた
美優...
それって
なんの涙なの?
車について代行で帰って
君をそのまま部屋に連れて帰った
部屋についたら
まだ少し泣いてて...
そこからずっと笑ってた
また俺にべったり甘えてたんだよ?
色々我慢するの大変だからやめてほしい
でもこれが本音なら嬉しいから
抱きしめてくれる君に俺も少し腕をまわした
「俺も好きだよ。美優が大好き」
『ホント?うれし~‼』
無邪気に喜ぶ君が可愛くて...
ずっとこんな風にしてた
君がそのまま寝ちゃうまでずっと...