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大切な人へ ~second story~

第1章 別れの季節の中で


私の合格はすぐ伝えてあったけど
結局会って話せたのは卒業式が終わって2週間後

どれだけあなたは忙しいの...
もういい歳なんだから体の事とか考えてほしいです


春になって庭の木々に綺麗に葉がついていた


『ただいま‼
隆之さん庭のお手入れありがとうございます』
「いえいえ。美香は今着替えてるからどうぞ」

美香は母です。
ちなみに亡くなった父は優人(ゆうと)
私の名前は2人からもらったんです


隆之さんは上田くんの大人バージョンみたいな人
穏やかで気が利いて優しくて...いい人です


今日は私の入学式のスーツをプレゼントしたいって
母が言ってくれたので3人でお買い物だ

階段をおりてきた母はとっても綺麗だった
薄いピンクベージュのワンピースに
清楚な白のジャケットを着ていた


お母さん綺麗!って私が言う前に隆之さんが言っちゃう

やっぱり2人は仲良すぎだよ 笑


お店では母の着せ替え人形みたいになってて
スタッフの方には申し訳なかった...

でも綺麗なスーツを買ってもらってしまった
お母さんはいつもこんな高い服を着てるのかしら


2人はどうしてこんなに仲が良いんだろう...


今改めて見ているとそう考えてしまう



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