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大切な人へ ~second story~

第1章 別れの季節の中で


疲れたって母が休んでいるときに
隆之さんを連れ出してみた

実は2人であまり話したことなかったしね


『あの...母はいつもあんな感じなんですか?』
「ふふっ 笑 そうだね。
でも昔からでしょ?ずっと変わってないよ」

そうだけど彼に甘えすぎだと思う...
母のどこがよかったのか聞きたくなった


「頼ってくれるから嬉しいってあるんだよ
俺は美香の裏表がないとこ好きだからさ
彼女の他のいいところは美優ちゃんも分かるでしょ?

気を使うこともないし悩んだりもないし
弱い所見せるのって多分俺と美優ちゃんだけだよ?」


...確かに。
母が甘えるのは家族だけで
普段はしっかりしてそうなご婦人のふりをしてる 笑


私が母を好きな理由はたくさんありすぎるけど

隆之さんは母をそんな風に見てたんだ...


私はその後も百貨店の中を見てるふりをしながら
隆之さんと話した

家事は元々好きだし得意だから苦じゃないらしい
お仕事も彼の方が早く終るから気にしてないって


話しを聞いていて少しわかってきた
2人の信頼関係や補い合ってるところも

私は2人が羨ましかった そんなパートナーと結ばれて


『2人ってすごくお似合いなんだね!
でもお母さんも少しは隆之さんに尽くしてあげてね?』

帰りの車内で2人は照れていた
母は私と隆之さんが話しているとすごく嬉しそうだった

昔から顔に出るタイプなのは母に似たのかな





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