大切な人へ ~second story~
第12章 新しい朝
冷たいお水をもらってすっきりした
もうあんまり頭も痛くない
昨日は先生の友達が私にお酒を飲ませていて
私は酔ってしまったと聞かされた
「大学入って飲んだことなかったんだ?」
『ないですね。サークル入ったのも遅かったし
飲み会自体行ったことないんです』
そのまま絶対行かないでって言われた...
私はかなり酒癖が悪いらしい
「服脱ごうとするし誰にでもキスするし
大変だったんだよ?」
『うそ⁉本当に?』
「うそだよ。ずーーーっと俺にくっついてた」
他の奴には目もくれなかったって
いつもの笑顔で言うから...本当なんだね
でも俺と間違えて他の奴に同じようにしたら
嫌だから禁酒って...
なんか先生がすごくストレートだ...
『色々ご迷惑をかけてすみませんでした...』
深々と頭を下げた
「いや...逆によかったかもしれない」
先生はずっと優しい顔で私を見てるの
私が晄人さんって呼んでた頃みたいに
やっぱり大好きだ
見てるだけですっごく幸せで嬉しくって
私も笑顔になれるんだ...
「美優...愛してる。
だから俺のとこに帰ってきて?」
お互いが笑顔で見つめ合ってるときに
先生は突然そう言った...
そう聞こえたのに頭が追い付かなくって...
ただ先生を見つめてた...
「大好きだよ。もう離さないから...」
今度はそう聞こえて
私は涙が溢れた...
『そばにいても...いいんですか?』
「美優と一緒にいたい。
ごめんね...ずっと言ってあげられなくて」
先生はぎゅって胸に抱きしめてくれたの
私も彼の背中に手をまわしたとき...
なんとなく思った...
昨日もずっとこうしててくれた気がするって