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LIFE

第5章 まだ恋は始まらない〜ぼくのおもい〜

「お邪魔していいですか?」

そう言ってテーブルに近寄りそこへいる人を見て固まった。



…和…

同じく固まる和を見てびっくりだけど、もう笑いそうになる。

こないだとおんなじだね。

しかも挨拶して促されるままに座るのは和の隣り。

和?

参ったね?

心の中で話しかける。

元々の人見知りとこの状況とで口数が少なくなってしまう。

和が俺を気にしているのがなんとなくわかるから、普通に、普通に、って自分に言い聞かせてみんなの話に耳を傾けた。

酔ってるのもあるけど同年代ってのもあってバカな話で盛り上がって…

和が笑って体を揺らした時に肩が触れて、それだけで嬉しい気持ちになった。

和のいつもつけてる香りが鼻を掠める。

あー、もー。

和の顔を見たい。

すぐそばにあるその手に触れたい。

「相葉ちゃん?大丈夫?
飲んでるー?」

気を遣って話しかけてくれた大野さん。

「うん。飲んでるよ。」

俺の前で楽しそうに飲んでる翔ちゃんに目で訴える。

「??」

ハテナの顔。

もう後で話すからさー。

楽しそうに飲んで喋る翔ちゃんを見て俺は自分も楽しんでしまえ、と残りのビールを飲み干した。

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