LIFE
第7章 I miss you
今日も昼休み、プール横の芝生へと足を運ぶ。
二宮くんは今日は来ないのかな…。
なんとなく約束も呼び出しもせずに自然と会うのが俺たちのスタイルになってて。
携帯を取り出して二宮くんにメッセージを送ろうとしてやめた。
今日は来ないんだな…ってふて寝しようと目を瞑ると、ふっと影になった気がして目を開けると、そこには二宮くんの顔のアップ。
「!」
ふふふ、と笑って手を引いて起こされた。
「相葉さん、雨降りそうだからさ。」
「え?こんな晴れてんのに?」
「うん。雨雲がね…」
「あ。」
「ほら。」
ポツポツと降り出した雨に校舎へと戻ろうとしたら二宮くんにまた手を取られて反対の旧校舎の方へ。
そこで雨宿り。
「ここも二宮くんの秘密の場所だった?ごめん。俺が知っちゃって。」
「ううん。内緒ね。相葉さんだけ。相葉さんもひとりになりたい時は言ってよ。」
「うん。でも今のところ無い!
二宮くんといると楽しい。」
「ふふふ。俺も。
ここさ、雨の日の場所としてはいいんだけど、ちょっと薄気味悪いから、ひとりじゃ怖いんだよね。ひとりになるために見つけた場所なのに。」
「そっか。」
「ただでさえ怖いのに雨だと更に怖い。だからあんま来ない。」
「なるほど。」
「でも、ふたりだと怖くないね。」