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LIFE

第8章 I miss you *海*



海開きして間もない海水浴場は、そこまで人も溢れてない。

更衣室でギャーギャー言いながら着替えて、パラソルを借りて良さげな場所を陣取った。

「楽しくなってきたー!」

翔ちゃん、めっちゃテンションあがってない?

てか俺もだけど。

「ね!楽しいね!」

軽く体を動かして、兎にも角にも入ろうぜー!と、みんなで海へ走った。

…みんな…

じゃなかった。

二宮くんがいない。

振り向くとパラソルの下で体育座りの二宮くん。

おい…マジ…?

「ねー!翔ちゃん!
二宮くんが…!」

「あー。いーの、和は。
最初はそんなよ。気が向けばそのうち来るから!」

翔ちゃんは気にもせずに海へ。

マジか。

俺はパラソルの下へ戻ってとなりに座った。

「相葉さん…気つかわなくていいよ?」

苦笑い?

ちょっと拗ねてる?

まさか…ゲームを取り出す気か?

バッグに手を掛けるから、さすがにそれは阻止した。

「それはダメ。一緒にあそぼ?」

一瞬ぶーたれた顔をしたけどすぐに乗ってきた。

「なにして?」

「んー。じゃ、砂の城でも作るか。」

少し前の方へ二宮くんの手を引いて歩く。

パーカーを着てる二宮くんの海パンから下の真っ白な足を見てちょっとドキッとしたことに気づかれないように平静を装った。

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