LIFE
第9章 I miss you *隠す*
「女の子はわかるよ。愛されてないとかは。最初は付き合って行く内に…って前向きに思ってたんだけどね。」
「変わらない?とか?」
「うん。ニノってさ、キスした事ある?」
「!」
咳き込んでしまった。
「あー。あるんだ。」
「…ないよ。」
「ま、どっちでもいいけど。」
「いいのかよ。」
「よくはないか。男の子ってさ、付き合ってる子にキスしたいよね?」
「そう…かもね…。」
「してくれないんだよね。」
!
また咳き込みそうになった。
「大事にしたいとか…じゃないの?」
思わずフォローしてみる。
「それは…エッチでしょ。」
!!
もうなんなんだ。
恥ずかし過ぎる。
「手も握ってくれない。」
あ…それはちょっとフォロー出来ないか…な…。
可愛いのに、優香。
俺は友達と位置づけしたからもう友達としてしか見れないけど。
一般男子からしたら、魅力的な子だと思う。
そんな事を考えてたら優香が壁から離れた。
「ごめんね。変な話。また相談に乗ってね。」
「おう。全然、相談に乗れてない気もするけど。」
俺の言葉に笑いながら優香は自分のクラスに戻る。
ありがとう、って言って。
ありがとうなんて言わないで。
俺は自分がひどく悪いヤツに思えてきた。