LIFE
第10章 I miss you *別れの時*
あれから…。
ぎこちない会話と不自然な動きをしてた俺たち。
照れくさくてなかなか目を合わせられないけど胸の奥はじんわりあたたかくて。
翔ちゃんたちにふたり連名でメールをした。
『会えたよ。
今アパートだよ。
もう泣いてないよ。
ありがとう。』
って。
すぐきた返信を微笑みながら見た。
みんな“よかった”、って。
二宮くんが手伝うって、まだ開けてない段ボールの中身を出して片付けてからアパートの周りを散歩した。
「また…来てもらいたいから。
この街のこと少しずつ覚えて…ね?」
「うん。」
二宮くんは、かーっ…と赤くなり俺も熱く火照る頬に手をあてた。
お弁当を食べる時に二宮くんからもらったお箸を慌てて出して、
「二宮くんのも買わないと。」
と言うと、
「買ってくる。」
って。
ふたりとも何度も赤くなる顔。
お風呂も済ませて寝る時間…。
布団ないからね…。
「二宮くん…
一緒にベッドでいい?」
「いいよ…。」
仰向けになって手を繋いだ。
向き合うのは恥ずかしかったから、そっと二宮くんの背中を包むような格好をする。
何回か二宮くんの頬を触ってこちらを向かすとその唇にキスをした。