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LIFE

第13章 見つめていたい〜みにくい?アヒルの子〜



保健室に入ると誰もいなかった。

潤くんたちが両肩を支えると相葉さんは歩いてくれたからなんとか保健室に辿り着いて。

ベッドに相葉さんを寝かせると保健の先生を呼びに行った潤くんと友達。


「あ…相葉さん?」


「…うぅ…」


さっきは呼びかけてもなんにも言わなかったけど今は少し唸る声が聞こえる。

顔色が悪い。

おでこに手のひらをあててみたら熱はなくて。


「相葉さん?」


そっと手を握ると弱々しく握り返してくれた。


ドキドキ


おさまって…
今はときめいてる場合じゃないんだから。


「大丈夫?」


「っ…だいじょ…ぶ…」


よかった。

返事してくれた。

ドタバタと足音が近づいて保健の先生と担任らしき先生とを連れて潤くんたちが入ってきた。

「にの、どう?」

潤くんも少し青ざめてるのがわかる。

「少し返事した。」

すごく手を離し難かったけど僕は先生に場所を譲る感じでどいた。

相葉さんの目の下を指でグイッと下げて、次に手を取って脈を測ると先生が、貧血かな、って言った。

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