LIFE
第17章 見つめていたい〜新しいキャンパス〜
あの時はやっぱり僕の教室の上の階の美術室を見てたんだって教えてくれた。
大野さんに手を振ったんだって。
あの時、大野さんが俺と同じように相葉さんを見てたなんてなんか不思議。
大野さんが相葉さんの絵を描いてるって知って時々、見に行った。
初めて見る大野さん絵にドキドキして。
キレイなのや個性的なのがあってどれも惹きつけられる。
でもやっぱり今描いてる絵。
相葉さんの絵に見惚れた。
しなやかな曲線のそれは、いつも僕が見ているフォームそのもの。
「きれい。」
休憩していた大野さんが僕の頭にポンと触れて、
「ありがと。」
ふんわりの笑顔を向けた。