LIFE
第17章 見つめていたい〜新しいキャンパス〜
いつかを思い出す。
公園の周りをぐるぐる歩いたあの日。
そうだ。
初めて、好き、って言った時。
今日も公園の周りをぐるぐるした後、公園の中も歩き回って疲れた俺たちは隅に行って階段に座った。
座ってから後悔。
歩いてる時から二宮くんの手を繋ぎたい、肩を抱き寄せたい、
そんなことばっか考えてしまっていたから。
隣りではにかむように笑って俺を見上げる二宮くんにドキドキする胸が苦しい。
「ね、」
「なに?」
内緒話でもするように小さい声の二宮くんに顔を近づける。
その瞬間。
え…
ちゅ
触れただけ。
重ねただけの唇がすぐに離れていった。