LIFE
第18章 つかまえたい!
「おやすみなさい。」
「ん、おやすみ。」
さっきの出来事やこれからのことを考えながら、今この状況も不思議にしか思えなくて。
少しうとうとしていたら俺の背中にぴとっとくっついてきたから。
起きてるなら話しようかな。
俺の想い?ってのを。
「あの…」
体を反転させると二宮さんは寝ているのか瞼は開けない。
だけど身動ぎした後、やっぱり、ぴとっとくっついてくる。
口を動かしてむにむに言って。
胸の中があったかくなって、可愛いそのかたまりをそっと腕を回して包むように抱き寄せた。
抱き心地なんてよくないと思うから、ごめんね、って心の中でつぶやく。
なのに二宮さんは俺の身体をすりすりつるりと撫でて、胸元で匂いを嗅ぐようにすんと鼻を鳴らした。
俺の方が二宮さんのこと包み込んでるし体格的にも二宮さんの方がそういう感じなんだけど、完全に抱き枕にされてる。
足で挟まれたり、ぎゅーってされたり。
可愛いそれに参っちゃいそう。
キスしようと少し身体を離して二宮さんの顔に近づいたら、二宮さんが顔を背けた。
「無理すんな。」
「…え?」
「気ぃ遣わなくていいよ。」
なにを言ってるのかわからなくてそのまま二宮さんを見つめた。