テキストサイズ

LIFE

第20章 つかまえたい!〜scene3〜



この人を啼かせて、よがらせて、俺の好きにしてる…

なんて。

週末の度に二宮さんを待ち伏せたり、家に押しかけたり。

二宮さんをひとりにしないように必死。

ふらふらとその日の遊び相手を探しに行かせないために。

遊び相手ならまだいい。

恋人なんて作られたらかなわない。

まあ本人は恋人とかいらない、本気とか本命なんて知らない、ってスタンスだから、ほんの少し安心してるけど。

でも。

それって俺にも本気にならないってことだ。

俺は恋人になれないって。

それを思うとかなり気が落ちる。

それなりにへこむ。

でもめげてばかりはいられない。

俺は俺で想いを伝え続けている。

それはそれは健気に。

「二宮さん。
好きです。」

「ん…
俺も好きだよ。」

慈しむように口づけると同じくらいそれに応えてくれて。

愛されてると思う。

だけど二宮さんの恋人になりたいと言うと、それはそれ、とかわされる。

「俺ってめんどくさいよ?
そもそも恋愛とか恋人とかめんどくさいじゃん。俺そういうのいいや。」

そうフラれたこと数回。

泣きたくなる日もあるけれど、一緒の時はこの人を俺でいっぱいにしたい。

対面させたら縋りつく身体を抱きとめて、その首筋に吸いついた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ