LIFE
第20章 つかまえたい!〜scene3〜
二宮さんがほんの2日いなかっただけで俺の心がしぼんだ。
無性に寂しかった。
だから。
帰ってきた二宮さんに今、意味もなく纏わりついてしまう。
トイレ?
後を追いかけて、怪訝な顔をされて。
「俺もうタプタプ。」
何杯目だ?
二宮さんの机にコーヒーを置いたら呆れた顔をしてその後、吹き出した。
「くくくっ。ありがとう、相葉くん。」
真っ赤になったはずの俺はおずおずと自分の席へ戻ると仕事を再開…したフリで。
こっそり視線を二宮さんへと向けた。
二宮さん。
俺はあなたに夢中です。
恋におちてしまいもう大変です。
あなたの特別になりたいです。
…
仕事しよ。
目の前のパソコンに向かって少し。
「相葉くん?」
呼ばれた声の方へ向くと課長がいてその後ろには二宮さんも立っていた。
「ちょっと早いかと思うけどいい機会だから。」
なにかと思ったら出張に行く先輩のお供、って話。
二宮さんは少し心配そうに、でも大丈夫だよ、って頷き微笑んでる。
ちょうど出先から帰ってきた出張に行く二宮さんより年上の先輩に、宜しくお願いします、と頭を下げると二宮さんも俺の隣りにきて一緒に頭を下げてくれた。