LIFE
第21章 つかまえたい!〜scene4〜
俺の言葉を噛み砕いてるんだろう。
「わかりません。そうなのかな…」
「俺たちの…男同志っていうのに、どこかで後ろめたさがあるんじゃないの?」
責めるような言い方にならないようにと思う。
でも言葉にしたら俺の中でもわだかまりがあったのか次々と溢れ出したから自分でも驚いた。
「女の子とどうこうならそこまで…その…拒否はないだろ。」
どんどん小さくなる声。
「俺、こんなだし。
やっぱ相葉くんには似合わないのかもしれない。
だけどどっかで期待してたってゆーの?
なんかさー、
こんな俺たちアリじゃん、なんだかんだうまくやってるし、って。
でも…俺こと、俺の全部を知っても離れていかないで欲しいなんて…
都合いいよな。」
力なくだらんとした俺を包囲している相葉くんの腕から抜け出した方がいいのかと身じろぐと、ぎゅっと包み込まれる。
「ごめんなさい。
逃げないで。」
…そんな言われてもな。
逃げ出したいよ、今すぐ。
だけど全く力が入らない。
「本当はひとりにしたくないんです。でも…俺…帰った方がいいですよね?」
あーあ。
そうなるよね。
実際、俺も考えてたし。
ヤってスッキリサッパリなんて雰囲気じゃない。
このまま眠る…
って。
眠れる訳ない。