テキストサイズ

LIFE

第22章 つかまえたい!〜scene5〜



家に着いて、

「あれ?
部屋片付いてたかな、」

今朝の状況を頭に思い浮かべて、まあ大丈夫だ…と鍵を開ける。

多少散らかっててもどうにかなる。

とんでもなく散らかってても今日、二宮さんを帰すという選択肢は持ち合わせていない。

玄関を入ってドアを閉めると、二宮さんを後ろから抱きしめた。


やっと。

やっとふたりっきりになれた。


肩に顎を乗せてお腹に腕を回して首筋をクンと嗅ぐ。

二宮さんはスリスリと頬を寄せてきて俺の頬に口を寄せる。


動物みたいだと思った。


クンクンお互い匂いを嗅いで、確認して。

嗅いで安心して、それでも足りなくて今度は首筋をまさぐった。

愛撫する。

自分のものだというように。


ぐりぐり。


ああ、二宮さん。

もうムリ…

グルっと二宮さんを正面に向かせてキスをした。

すぐに唇を割って捩じ込んだ舌に吸いつく二宮さん。

「ん、」

「二宮さんっ、」

や、やばい。

押し倒しそうになってかろうじて踏み留まって壁際に押さえつけた。

踏み留まってる?

だって二宮さんのシャツの下から手を差し入れて直に肌を触ってしまってる。

ボタンをちぎらないかと心配になるほど焦ったかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ