
LIFE
第22章 つかまえたい!〜scene5〜
ベッドへと移動してここでも後ろから抱きついて今度は冷静に二宮さんのシャツのボタンに手をかけた。
俺の股の間に座らせて、じっとして動かなくなった二宮さんが言葉を放つ。
ボタンをひとつ外した時。
「俺、もう終わったと思ってた。」
「え?」
「毎週会わなくなって…連絡はないし。」
「ごめんなさい。
俺が連絡するべきでした。」
「ほんとだよ。」
ちょっと涙声に聞こえるのは気のせい?
さっきまで大人っぽく、クールだったのに。
顔を覗き込もうとしたら拒むように身をよじって前を向いたまま。
少し震えてる?
「俺、二宮さんから、会いたい、って言ってくれるの待ってました。
あと…試してしまったんです。」
「…」
「二宮さんがフラフラしないか。
それと俺がいないのを寂しいと感じて欲しくて。」
「お前は?
お前は試さなかったの?」
「なにを?」
「お前の気持ちとか…
俺のこと。
…俺とのこと。」
ぎゅうっと抱きしめる力を強くして即答する。
「俺の気持ちはなにも変わらないです。変なこと考えてしまうのはあるけど。二宮さんについての俺のぐるぐる、もやもやはキリがないかもしれません。
でも俺は二宮さんのこと手放すつもりはないです。」
