LIFE
第23章 つかまえたい!〜scene6〜
「酔っぱらい…」
じとっと睨むと全くひるむことなく笑ってる。
なんだ、そのだらしない顔。
ま、可愛いんだけど。
「酔っぱらってません。」
「へぇ、」
へらへらの笑顔のまま俺に少し体が近づいた。
その耳に口を寄せて、からかうひとこと。
「…そんなんじゃ、今日はエッチできないな。」
ガバッと体勢を整えると慌てて言い返す。
「全然っ、ぜーんぜん大丈夫。」
イスから立ち上がると大丈夫と証明するためになのか歩いて、その先のトイレへ向かった。
途中、後ろを振り向くと愛想笑い。
一瞬よろけたのは足にきてるわけじゃないと言いたいんだろう。
あーかわい
ほんと、もう帰りたい。
帰って、いちゃこらしたい。
うん…帰ろ。
財布に手をかけると、ちょうどママと目が合ったから、お会計を頼む。
「帰んの?」
「うん、また来る。」
「そう。そりゃもう帰って、まったりしっぽりしたいわよねー?」
んふ、って意味深に笑った目がハートになってるよ?
「ふ、うるせー。」
「またふたりで来てね?」
「おう。」
トイレへと目線を向けると平静を装って出てきた相葉くん。
手を伸ばしたら、ちょんと乗せてくるその手を取った。
そして…冒頭…
「もー終わり!帰るぞ!」
「えー、もうちょっとー。」