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LIFE

第30章 ぼくのたからもの〜小さな部屋〜



智「本当にそれでいいの?」

大野くんは少し心配そう。

進路や引っ越しを簡単に決めたと映ってるんだろう。

簡単にじゃない。

確かにこの決断は思い切りがいいとは自分でも思う。


まーくんから離れてみるのとか。


恋愛っていうか交際をしてみたいとか。


そんなことを淡々と説明すると、想いを打ち明けるってのはないのかと言われて即答した。

和「ないね。」



まーくんと離れるのは実は今、想像しても辛い。

でもそんな遠くに行くんじゃないんだから会いにくればいい。

交際は女の子とより男の人としてみて俺自身を確かめてみたい。


ばかだー、俺。



この前見たまーくんと彼女?の姿も俺の決断を後押ししたんだ。

暗かったからハッキリとは見えなかったけどキスしてた。

女の子がまーくんに捕まると背伸びして。

頬か口かはわからなかったけど。



俺のまーくんになにすんだ



まーくんもそれなりに色々あるんだね



ムカついたり嘆いたりして。


ばかだー、やっぱり。



俺だってやってやる。



その“色々”とやらを。


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