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LIFE

第2章 サヨナラのあとで 〜瞳〜

「俺さ。
こないだ撮影でお前に“にの”って呼ばれて、すげぇうれしかった。」

「…?」

「ずっと避けられてたし。
口はきいてもらえないし、目も合わないし。」

「……。」

相葉くんは黙ったまま。

俺は相葉くんの髪を梳く。

「“ちゃんと食べてる?”って心配してくれたのも。
うれしかった。

名前をまた呼んでくれたって…

それだけで、うれしくて。」

「にの…。」

名前を呼んでくれた。

相葉くんの頭の上に頬を擦りつけてぎゅっと抱きしめた。

「…ずっと。

いちばん近くで俺の名前を呼んで。」

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