とかして。
第2章 有料なら、受け取るってことだよね?
「っ……」
「出せよっ、ソウルジェム。指輪の形状も保てねぇほど弱ってんだろ?!そんなんで世界救えんのかよっ……人助けだの何だのほざく前に、あんたが救われなくちゃなんないほど無様だよ。トーシロのくせに強情捨てろっ」
「離して!!いや…………お願い……。あたしは、人が食べられるのを待って手に入れられたグリーフシードなんか使わない。あんたは、転校生に言われたか同情で、あたしを助けたいんでしょ?あたしは誰のことも利用したくない。食べられた人達も、あんたみたいな魔法少女だって、あんたの動機だって。この手で盗ったりしたくない」
「さやかっ……」
「あんたの言う通りだった。こんな世界、守ったって価値なかった。だからあたしのいる必要、なくなっちゃったんだ。…………守れ、ないよ。でも綺麗でいたいの。愛されなくても愛してたい。自己満足だよ。そう、あたしはあたしのために戦ってたんだ。あんただって言ったよね、力は自分のために使うものだって。ここにはまどかや、確かに大好きだった人達がいる。見返りなんて求めない。何にもいらない、ただ傷つかないで欲しかったの。あたしは尊敬している先輩に、恥ずかしくない自分でありたかった。誰に気づかれなくても、有り難うって、その一言だってもらえなくても。でも、……あの人はいつでも信じてたな。笑ってて、優しかったの。あたしには、もう無理。綺麗でいられないなら、罰を受けるしかないの。だって石ころだよ?どうせ死んでるじゃん。あんたの施しは受けないよ。だから離して」