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別れ道 ~同窓会の夜~ SA

第2章 2 翔

そして同窓会での再会から3日後、雅紀は俺のマンションを訪ねて来た。

よく来たな、雅紀。俺はずっとずっと待ってたんだぜ?
まず3年間も俺を待たせたお仕置きをたっぷりしてやらないとな。
ここ、ほら、もうこんなになって俺を欲しがってる…


強気なセリフを吐いた割には 雅紀に触れる俺の指は微かに震えてる
こんなに愛しいヤツと3年間も離れてたなんて、今更ながらによく耐えられたもんだ
全く、自分に感心するぜ

「あの・・・翔ちゃ、・・ぁ」

力を込めてぎゅっと抱きしめた後、項に手を回して雅紀の唇を味わう
蕩けそうな幸福感
不覚にも涙が出そうになる

「翔ちゃ、ん・・・待って・・・、俺 言わないといけないことが・・・」

口づけの合間、途切れ途切れの声が俺の耳殻を甘く痺れさす
構わず首筋に、鎖骨に、と唇を寄せ、俺のしるしを刻む

「あ・・、っ・・・ん」

俺の背中に回された手に力が入る

相変わらず感じやすい身体…あの頃よりもっともっと感じさせてやる。
大丈夫、夜は長いから
話は後で聞かせてもらうよ…まずはお楽しみから…な。





3年前より濃厚に愛し合った後、俺は何も知らないフリをして雅紀の話に耳を傾けた。

「…それで、彼女は北海道に行っちゃったんだ。でも仕方ないよ、彼とは嫌いで別れたわけじゃないんだから。御両親のこと思いやる彼女は優しいいい子だと思うけど、結局自分の人生だもん。後悔しないように生きないとね。
最終的にはご両親も許してくれると思うし、…だって、親って、子供の幸せを願うものでしょ?」
「そうだな…でも、お前はそれでよかったの?」
「うん、俺もね、彼女に悪いことしちゃったから。」
「?」

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