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別れ道 ~同窓会の夜~ SA

第2章 2 翔

2-1

…雅紀がこっちを気にしてる…

あいつは嘘がつけない性格だから、俺がちらちら視線を送るのにいちいち反応して 慌てて視線を逸らしたりする…

バレバレなんだよ、
くすっと笑いたくなるのをそ知らぬ顔で我慢して
目の前の奴らと楽しげに話すフリをするが…
実のところ会話は頭をすり抜けてしまっている。


雅紀は二次会に行くだろうか?
もし帰るようなら俺も仕事を口実に帰れるように、二次会への誘いに曖昧な返事を繰り返しておくが…

よし、みんなと一緒に歩き始めた。

俺は目立たないように後ろの方からついていき、雅紀が振り向かないと見えないような席を選んだ。

暫くするとみんなが席を移動し、あちこちで固まり始める…雅紀は…、いいぞ、隣が空いてる。

俺はスッと、音も無く雅紀の隣に座り、さりげなく声を掛けた。



「久しぶりだな、雅紀」

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