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第2章 転校生

「心配しないで。あたしは、パパやダディみたいな人が理想なの。そんな男子は、学校に一人も居ないから。」

…そうよ。なんでよりによってあんな奴。

「ガクさんなんでそんな嬉しそうな顔してるの?」

ママがパパの顔を覗き込んだ。

「大丈夫ですよ。華ちゃんならきっと素敵な男性が見つかりますよ。でももうちょっと大人になってからの話ですね。トーコさんと僕だってじっくり愛を育みましたから…。」

ママとダディがそれを聞いて何故かクスクスと笑ってたけど、パパだけは嬉しそうだった。

「あんなヤツ大嫌い。ザ・シャードめ。あたしのことはなったれ華って呼んだのよ?今日あったばかりなのに。」

パパは声を出して笑った。

「その子は背がとっても高いんですね。男の子なんてそんなものですよ。気にしなくても大丈夫です。」

パパ達は暫く仕事の話をしていた。

「そうだ。Prototypeのコンサートがあるの。行って良いでしょう?」

…リツに誘われてたんだ。

「良いわよ。」「いけません。」

ママとパパが同時に答えた。

「あら良いじゃない。」

こんな時もパパとママは対照的だ。

「夜遅くなるのは感心しませんね。」

パパはまた顔をしかめた。

「毎日じゃないんだし、たまにだもの良いじゃない。」

ママは、パパに反論した。

「じゃあ、帰りは僕が華ちゃんのお迎えに行ってあげるってのはどう?」

ダディが折衷案を提示した。ダディはいつもママとパパの橋渡し役を上手にする。

「ほんと♪」

「そうすれば、きっとリツちゃんのおうちの人も安心するだろうから。」

ダディはあたしに微笑んだので、ぶんぶんと頷いて賛成した。

「ダディはいつも華には甘いんだから。」

夏が呆れた。

「華ちゃんは僕たちのプリンセスだからね。」

ダディはあたしの頭にキスをした。


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