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第13章 記憶

真啓は何枚かCDを貸してくれた。

「ねぇ…真啓くんのパパは本当のパパじゃないんでしょう?」

「え…うん。だけど生まれた時から一緒だから、そんな気がしないんだ。」

「そっか…。」

「華ちゃん大丈夫?」

…夏から聞いてるのか。

「うん。夏のお父さんに本当のお父さんでも無いくせに指図しないでよっていっちゃったの。」

真啓は大きな目をさらに見開いた。

「なんか…華ちゃんがそんなこと言うように見えないからびっくりしちゃった。」

「そうかなぁ。あたしもう良い子止めるって宣言したの。悪い子になるの。」

それを聞いて真啓はクスクスと笑った。

「どうして笑うの?」

「本当に悪い子は、悪い子になりますなんて言わないよ?」

「そうなの?」

「うん。華ちゃんはやっぱり華ちゃんだ。」

真啓は暫く笑っていた。真啓はまた背が伸びた。

「ねぇまた真啓くん背が伸びたんじゃない?」

「半年で5センチぐらい伸びたかなぁ。」

今は夏と同じぐらいの身長になっている。

「そうだ。プラネタリウムのチケットを貰ったんだ。一緒に行かない?」

CDをあたしに渡しながら言った。

「プラネタリウム♪あたし行ったこと無い!!うん。行きたい!!」

「それからね、この間から夏とちょっと話してたんだけど、夏休みにうちの別荘に遊びに来ない?熱海にあるんだ。」

「わぁ♪凄いじゃない!!」

「海も近いし、ちょっとぬるいけど温泉もあるんだよ。」

「そうなの。真啓くんとだったらどこでも楽しそう♪」

…パパやママが許してくれなくても、絶対行きたい!

「でもあたし…泳げないの。小さい頃溺れた事があってね、助けて貰ったんだけど、それ以来怖いの。」

「僕が教えるよ。」

「ほんと?」

「うん♪」

「それから…僕のこと、空くんみたいに呼び捨てで呼んでよ。」

…えっ。

「あいつは呼び捨てで良いけど、真啓くんは、何だか呼びにくいかも…。じゃぁ、真啓くんもあたしのこと呼び捨てで呼んで?」

「わかったよ。華ちゃ…華。」

真啓の顔が赤くなった。

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