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第18章 花火大会

「うん…トーフって言いながら僕の髪を触ってたから、そうだと思ってたよ。」

…あちゃー。

あたしは真啓に恥ずかしいところばかり見られている。

「ホントに…本当にごめんね。」

時々吹く潮風が心地よかった。

「どうしようかなぁ。僕のお願い聞いてくれたら許してあげる。」

…えっ。

「花火大会にふたりで行って一緒に写真を撮りたい。」

真啓の事だから無理難題は言わないと思っていたけれど、それでもドキドキしていた。

「なぁんだ。そんなことで良いならお安い御用だよ。」

あたしはほっとした。

「そっか…お安い御用だったか…もっとお安くない御用をお願いすれば良かったなぁ。」

あたしの胸は勝手にドキドキし始めた。

「例えば?」

思わず真啓に聞いてしまった。

「新学期になったら毎日一緒にお昼を食べようとか…。」

あたしは笑った。

「真啓も一緒にお弁当を食べに来てくれるの?」

「…うん。」

「うん。良いよ♪あたしいつもリツと一緒にお弁当食べているんだけど、リツもきっと一緒に良いよって言うと思うよ。」

真啓は、それを聞いて華には、敵わないやと大きな声で笑った。

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