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第18章 花火大会

「本当に好きだと…なかなか手を出せないものなんだよな。」

父が腕を組んでしみじみと言った。

「お前の気持…良く判るぞ。俺は、20年以上待ったんだからな。」

…この人のこんなところは、尊敬できるかも知れない。

「まっ…適当に女と遊びながらだったけどな。気持ちはレナに一途だったぞ。」

…前言撤回。

「ふたりきりだと…辛い…んです。友達のままで良いと思いつつも、それだけじゃ嫌で…良く判らなくなるんです。」

一緒に居れば楽しいけれど、華が誰かのことを好きになったりすると考えただけで、胸が苦しくなった。

「そうだなぁ…レナも天然だったけど、華ちゃんは超天然っぽいもんなぁ。あれは苦労するよなぁ。天然は天然同士で話をさせるのも良いかも知れないぞ?参考になるかどうかは、判らんが。」

父は面白そうに笑った。遊び上手だと噂される父も、母は特別だという事が僕にも判った。誰かを好きになってそんな風になれたら幸せだと思う。

「真啓…告白するなら、今がチャンスだぞ。吊り橋効果が効いてるうちに告白だ。」

「お父様…それってちょっと違う…。」

「何でも使えるものは使う。兎に角…だ、俺はちゃんと告白することを勧める。そこからじゃないと何も始まらないぞ。」

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